遺品整理会社のリスティング広告運用事例|成約数が4件から月平均20件へ増加

今回ご紹介するのは、千葉県で遺品整理・生前整理サービスを展開するK社様の事例です。

広告運用を開始する前は、行政機関からの依頼や同業他社からの紹介を中心に集客を行っていました。

実はK社様を紹介してくださったのも、当時私がリスティング広告を運用していた別の遺品整理会社様です。

「遺品整理業界の広告運用なら山口さんが詳しい」

とご紹介いただき、広告運用を担当させていただくことになりました。

運用開始前の課題

広告運用開始前の月間作業件数は4件程度でした。

行政機関からの依頼や同業他社からの紹介案件はありましたが、それだけでは安定した集客は難しい状況でした。

実際、仕事量が少ない時期には代表自らが関連会社の応援スタッフとして現場作業に入ることもあったそうです。

もちろん、同業他社との協力関係は業界にとって大切なものです。しかし、自社で受注をコントロールできない状態では、売上も人員計画も安定しません。

そこで、「紹介に依存しない集客基盤を作りたい」という思いから、リスティング広告の導入を検討することになりました。

なぜリスティング広告を選んだのか

当時はSEO対策も並行して進めていました。

しかしSEOは成果が出るまでに数か月以上かかることも珍しくありません。

一方、リスティング広告であれば広告配信を開始したその日から見込み客へアプローチできます。

まずは安定的に問い合わせを増やし、その後SEOからの集客も育てていく。

そのような考えのもと、Google広告を中心とした集客施策をスタートしました。

月間成約数は4件から平均20件へ増加

広告運用開始後、月間成約数は大きく増加しました。

運用開始前は月4件程度だった成約数が、運用開始後は月平均20件まで増加しています。

遺品整理の作業料金は間取りや作業内容によって大きく異なりますが、一般的には1件あたり30万円前後になるケースも少なくありません。

また、本案件における成約CPA(1件の成約を獲得するために必要だった広告費)は約26,000円でした。

効率良く見込み客を獲得できた成功事例といえるでしょう。

成果につながった施策① 地域キーワードを徹底的に網羅

遺品整理サービスは地域密着型のビジネスです。

そのため、「遺品整理 千葉」「遺品整理 船橋」といった主要エリアだけでなく、千葉県内の地名を可能な限り登録しました。

例えば、

  • 遺品整理 稲毛
  • 遺品整理 市川
  • 遺品整理 松戸
  • 遺品整理 柏

など、地域名を含む検索キーワードを幅広くカバーしています。

地域名を含む検索は依頼意欲が高い傾向があるため、非常に重要な集客ポイントとなります。

成果につながった施策② 関連ニーズも取り込む

遺品整理を検討している方が、必ずしも「遺品整理」という言葉で検索するとは限りません。

実際には、

  • 親の家 片付け
  • 実家 片付け
  • 遺品 リサイクル
  • 生前整理

などのキーワードで検索するケースも多くあります。

私自身、これまで複数の遺品整理会社様の広告運用に携わってきましたが、実際にお客様へヒアリングを行うと、「そんな言葉で検索するのか」と驚くような検索キーワードから問い合わせにつながっていることが何度もありました。

例えば、遺品整理を依頼したいと思っていても、本人の中では「親の家を片付けたい」「実家を整理したい」という認識しかなく、「遺品整理」という業界用語を使わないケースもあります。

そこで今回の運用では、「遺品整理 千葉」などの主要キーワードだけでなく、関連する検索ニーズまで幅広く取り込めるよう広告設計を行いました。

その結果、従来であれば取りこぼしていた見込み客からの問い合わせも獲得できるようになり、安定した成約数の増加につながっています。

遺品整理業界では、「遺品整理」というキーワードだけを追いかけるのではなく、お客様が実際にどのような言葉で悩みを検索するのかを考えながら広告を設計することが重要です。

成果につながった施策③ 「価格」ではなく「信頼性」を訴求

K社様は行政機関からの依頼実績が豊富でした。これは他社にはない大きな強みです。

そこで広告文にも、その信頼性を積極的に盛り込みました。

遺品整理は単なる片付けサービスではありません。

故人の思い出の品や貴重品を扱うため、依頼する側は「安い会社」よりも「安心して任せられる会社」を求めています。

残念ながら遺品整理業界は、業者によってサービス品質に大きな差があります。

そのため利用者は、

  • 信頼できる会社なのか
  • 不適切な処分をしないか
  • 丁寧に対応してくれるか

といった点を重視する傾向があります。

そこでK社様では価格競争に参加するのではなく、「行政機関からも依頼を受ける信頼性の高い会社」であることを前面に打ち出しました。

結果として、価格だけで業者を比較するユーザーではなく、品質や信頼性を重視する見込み客からの問い合わせ獲得につながっています。

まとめ

今回の事例では、特別な裏技を使ったわけではありません。

重要だったのは、「遺品整理」というキーワードだけを見るのではなく、お客様がどのような悩みを抱え、どのような言葉で検索するのかを考え続けたことです。

前述のとおり、実際には

  • 親の家を片付けたい
  • 実家を整理したい
  • 生前整理をしたい

といった悩みから検索を始める方も少なくありません。

こうした検索意図を先回りして広告設計を行うことで、競争の激しいキーワードだけに依存しない集客が可能になります。

※「遺品整理」というキーワードは1クリックで1,000円かかることも珍しくないので、運用を工夫しないと採算が合わなくなります。

だからこそ、ユーザーの悩みや行動を想像しながら広告を設計することが重要です。

広告運用は単にキーワードを登録する作業ではありません。

お客様の気持ちを理解し、その一歩手前の悩みまで汲み取ることが成果につながると、私は考えています。